インプラント
安心・安全なインプラント治療
インプラント治療は外科処置が伴いますので、手術や痛みへの不安のある方もいらっしゃると思います。当院では、患者さんの負担を抑えるために、治療期間の短い治療や痛みに配慮した麻酔など、常に技術の向上に努めています。
インプラント治療は常に進歩していて、歯を抜いてから歯が入るまでの期間を短縮する、抜歯即時荷重やオールオン4といった患者さんの負担を抑えた治療法が出てきており、当院でも導入しております。
手術が不安な方へ
インプラントは手術があると聞いて、不安に思う方もいらっしゃるかもしれません。
当院では、静脈内鎮静法でのインプラントを行っております。全身麻酔をイメージされる方もいらっしゃいますが、全身麻酔は身体への負担が大きくインプラント治療にはあまり適していません。

静脈内鎮静法は、リラックスした状態で歯科治療を受けるための麻酔方法です。腕の静脈に鎮静薬を点滴し、ウトウトと半分眠ったような状態でリラックスすることができます。気づいた時には治療が終わっていたという感覚になる患者さんが多いのも特徴です。
切開しないインプラント
歯茎を切開せずにインプラントを埋め込むフラップレスインプラントにも対応しております。通常の手術では歯茎を切開し、顎の骨を露出させてからインプラントを埋め込みますが、フラップレスでは、CT撮影による精密検査や3Dシミュレーションで事前に埋入位置を決定し、手術用ガイドを用いて、歯茎に小さな穴を開けてインプラントを埋め込みます。
これにより、出血や腫れ、痛みを抑えて、患者さんの負担を抑えて治療期間も短縮できるというメリットがあります。

インプラント治療では、歯茎を切開してインプラントを入れる位置を決めていく方法が一般的です。
しかしフラップレス治療では、歯茎に小さい穴を開けてインプラントを入れるため、歯茎をほとんど切らない治療が可能です。最小限の施術で済み、出血が少なく腫れる心配もほとんどありません。
また、歯茎を切ったり縫ったりする時間も必要なくなり、手術時間も従来の半分程度。患者さんの身体的・精神的負担を軽減できる治療法です。
「従来のインプラント治療」と「フラップレス」の違い
今までのインプラント治療とフラップレスでは下記のような違いがあります。
歯茎の切開 | 必要 | 不要 |
---|---|---|
歯茎の縫合 | 必要 | 不要 |
痛み | 出やすい | ほとんどない |
腫れ | 出やすい | ほとんどない |
処置時間 | 比較的長い | 短い |
手術当日に歯が入る
抜歯即時荷重インプラント
通常のインプラント治療では、手術当日から歯が入るまでの間、歯がない状態で過ごしていただくのが一般的でしたが、抜歯即時荷重インプラントでは、手術当日に仮の歯を装着することができます。
あくまで仮の歯ですので、インプラントに負担のかかる固い食べ物は噛めませんが、ある程度食事は可能です。また、仮の歯が当日入るため、見た目や会話など日常生活への影響がほとんどありません。

お口全体の機能を取り戻すオールオン4
All-on-4(オールオン4)とは、4本のインプラントで、片顎12本の人工歯を支えるインプラント治療です。この治療もフラップレスで、かつ手術当日に歯が入ります。
- 総入れ歯に不満を持っている
- 歯がボロボロで、全体的に早く綺麗にしたい
- 総入れ歯にしたくない
オールオン4は、特に上記のような方におすすめの治療です。

歯を1本ずつインプラントにすると歯の本数と治療回数の分だけ費用がかかりますが、オールオン4は上下4本ずつのインプラントを1回で行う治療(上下の場合はそれぞれ1回ずつに分けて行います)のため、治療回数と費用を抑えることができます。
また、手術当日に仮の歯が入るため、お口全体の治療期間を大幅に短縮することができるのもオールオン4の特徴です。
当院で取り扱っているノーベルバイオケア社のAll-on-4(オールオンフォー)は、歯をすべて失ってしまったり、わずかな歯をギリギリ残している方、総入れ歯にはしたくない、という患者さんのための画期的なインプラント治療法です。
簡単に言うと、たった4本のインプラントで、上の歯または下の歯すべて(最大12本)を支えることができる治療です。
All-on-4の仕組み
All-on-4では、顎の骨に埋め込んだ4本のインプラントを土台にして、その上に連結した人工の歯(ブリッジ)を固定します。奥のインプラントは斜めに埋め込むことで、血管や神経を避けつつ骨との接着面積を増やして維持力を高めています。
All-on-4の患者さんにとってのメリット
手術当日に仮歯が入る
手術をしたその日のうちに仮の歯が入るので、歯がない期間がほとんどなく、見た目をすぐに回復できます。やわらかいものなら、その日から食事ができる場合もあります。
インプラントの本数が少ない
インプラントの埋入本数を抑えることで手術の負担や費用を抑えることができます。
骨の足りない方でもできる
顎の骨が足りない場合、従来のインプラント治療では対応できない症例もありますが、All-on-4は、骨とインプラントの接着面積を増やすことで維持力を高めているため、骨を増やす手術をせずに治療できる症例が多数あります。
自分の歯のように噛める
インプラントでしっかりと固定されるため、自分の歯に近い感覚で噛めるようになります。インプラントに負担のかかる硬すぎる食べ物には注意が必要ですが、食事の楽しみが大きく広がります。
自然な見た目
人工歯は患者さんの顔の形や色に合わせて作られるため、とても自然で美しい口元を取り戻すことができます。また、All-on-4の人工歯は歯茎も作るため、美しい仕上がりになります。
お手入れがしやすい
通常の歯磨きと同様に清掃することができます。また、定期的に当院で取り外して清掃することで、より清潔に保つことができます。
会話がしやすくなる
入れ歯のように歯茎を覆わないため、慣れるまで数日かかりますが自然な発音ができます。
All-on-4の注意点
保険適用外の治療
All-on-4は自由診療となるため、保険がききません。そのため、治療費は比較的高額になります。
手術が必要
糖尿病などの全身疾患のある方は、主治医との相談が必要です。必ず、事前にお申し出ください。
定期的なメインテナンスが必要
インプラントを長持ちさせるためには、定期的に歯科医院での専門的なクリーニングや検診が欠かせません。人工歯やインプラントは、天然歯と同様、清潔に維持していただく必要があります。
残っている歯を抜歯する場合がある
All-on-4は、片顎すべての歯をインプラントで支える治療のため、残った歯を抜歯する必要があります。
どのような方におすすめか
- すべての歯を失ってしまった方
- 多くの歯を失い、入れ歯に不満がある方(ずれる、痛い、食事がしにくいなど)
- 残っている歯の状態が悪く、抜歯が必要と診断された方
- 顎の骨が少なく、従来のインプラント治療が難しいと言われた方
- 早く見た目と噛む機能を取り戻したい方

All-on-4は、ノーベルバイオケア社が開発した、多くの実績を持つ信頼性の高い治療法です。
ご自身の状態がAll-on-4に適しているかどうかは、歯科医師による精密な検査とカウンセリングで判断されます。
当院のインプラント治療の特徴
インプラント治療を成功に導くためには、治療技術はもちろん、歯科医院の設備や治療環境も大切です。
当院では、正確な診断と精密な治療、信頼性の高いインプラント選択、清潔な治療環境を整備して、インプラント治療を提供しております。
正確な診断と精密な治療のために
当院では、正確な診断と安全な治療のために様々な設備を導入しております。代表的なものとして、歯科用CT、プランニングソフト、最小限かつ正確に骨削るピエゾサージュリーが挙げられます。
各装置の特徴を以下でご案内します。
当院では、正確な診断と安全な治療のために様々な設備を導入しております。代表的なものとして、歯科用CT、プランニングソフト、最小限かつ正確に骨削るピエゾサージュリーが挙げられます。
各装置の特徴を以下でご案内します。

歯科用CT
CT画像では顎の骨の厚みや量、神経の位置などを知ることができます。歯科用CTは、撮影範囲を歯科に特化した機器で、より正確な診断を行うことが可能です。
立体的な画像診断により、一般的なレントゲンでは見えない部分まで把握できるため、確実性と安全性が飛躍的に向上します。

インプラントシミュレーション
シミュレーションソフトでは、撮影したCT画像を元に、インプラントを入れる最適な位置や角度を決めていきます。また、神経や血管の位置を確認することで、安全な治療計画の立案が可能です。

ガイド手術
立案した治療計画をもとに、理想的な位置に正確にインプラントを埋入するためのサージカルガイドを作製します。ガイドに沿ってインプラントを埋入することで、安全で理想的なインプラント治療を行います。
ピエゾサージェリー
ピエゾサージェリーとは、超音波で骨を削る器具のことです。歯茎や神経、血管などを傷つけずに、骨だけを効率よく削ることができます。また、骨へのダメージが少ないため、痛みや腫れるといった症状がほとんど無く、回復が早いのも特徴です。

「精密機器」の活用
歯の治療は繊細さが求められますが、さらにインプラント治療では繊細さに加えて、確実性が求められます。
そういった、精度の高い治療を実現しているのが「マイクロスコープ」です。マイクロスコープは、肉眼では見ることができない部分まで拡大して、確認することができます。精密な治療や審美性を重視した治療には欠かせない機器です。

ピエゾサージェリー
ピエゾサージェリーとは、超音波で骨を削る器具のことです。歯茎や神経、血管などを傷つけずに、骨だけを効率よく削ることができます。また、骨へのダメージが少ないため、痛みや腫れるといった症状がほとんど無く、回復が早いのも特徴です。

信頼性の高いメーカー
当院では、世界的にシェアのあるストローマンとノーベルバイオケア社のインプラントを導入しております。他社も優れた性能を備えておりますが、10年以上長く使い続けられた研究データなどの観点から、この2社を選択しました。

ストローマン
ストローマンは世界シェアNo1のインプラントメーカーです。約50年に渡り研究を重ねては改善してきたストローマンインプラントは、10年以上長く使い続けられる研究データも残っています。
また、治療期間を3週間〜4週間にまで短縮できるインプラントもあり、その安全性も証明されています。

ノーベルバイオケア
インプラントの生みの親とも言われるブローネマルク博士によって開発されたのがノーベルバイオケア社のインプラントです。
ノーベルバイオケア社のインプラントを使用した患者さんで40年以上の間、後遺症もなくインプラントを使い続けた話も有名です。

清潔な治療環境
当院では院内感染を防ぐために、完全個室のオペ室を設置しています。
また、オペ室には空気洗浄機を設置し、空気感染や飛沫感染を防ぐ対策をとっています。
また、治療器具の滅菌を徹底し、衛生的な環境下でインプラント治療を提供しております。

DAC
当院では、シロナ社のDACユニバーサル機器を導入。
歯を削る時に使用するタービン、マイクロモーターハンドピース、エアースケーラーを洗浄、滅菌を短時間で行うことができます。
患者さんに使うものだからこそ、歯を削った時に出るカスや血液などをしっかりと滅菌できる機器を使用しています。

クラスBオートクレーブ
当院では、ヨーロッパ規格の中でも最高基準であるクラスBの滅菌器を導入。
医科でも使用されている機器で、あらゆる滅菌物を完全に
滅菌できるとされています。

他院でインプラントができないと言われた方へ
糖尿病などの全身疾患のある方、顎の骨の少ない方は、インプラント治療ができないと断られるケースもあります。
全身の健康状態が悪い方
糖尿病や骨粗しょう症などの持病がある方はインプラント治療が受けられない場合があります。
患者さんのリスクが高いと判断される場合、インプラントができないと伝える歯科医院がほとんどです。

しかし、当院では医科の主治医との連携や安全な治療技術により、インプラント治療が可能な場合もあります。
インプラント治療を諦めきれない方は、ぜひ一度当院にご相談ください。
顎の骨が薄い/足りない方
当院では骨造成で顎の骨を増やすことで、インプラント治療を行います。
顎の骨を増やす
当院では、不足した骨を補って、骨の量や厚みを増やす骨造成を行っております。
骨造成を行うことで、インプラント手術時の安全性が高くなる、見た目が美しく仕上がるといったメリットがあります。
骨造成にはGBR法、ソケットリフト、サイナスリフトといった方法があります。

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GBR法 | 顎骨の幅・高さがない場合に行う術式です。人工骨や自家骨を使い骨の再生を促します。必要な骨が少ないケースではインプラントの埋入と同時に処置できるため、治療期間の短縮が可能です。 |
---|---|
ソケットリフト | 上あごの骨の高さが6㎜以上の場合に適応。上顎洞粘膜を押し上げてできたスペースに骨を足していきます。傷口が小さく済み、感染リスクが少ないのが特徴。 |
サイナスリフト | 上あごの骨の高さが5㎜以下の場合に適応。骨と膜を剥がしてできたスペースに骨補填剤を入れて骨を増やします。 |
インプラントを維持する定期的なメインテナンス
インプラント治療は天然歯と同様に、継続的な管理とメインテナンスが必要です。
メインテナンスをしない場合、細菌がインプラント周囲の骨を溶かしてしまうインプラント周囲炎になる可能性があります。インプラント周囲炎になると、インプラントが脱落する恐れもあります。
定期的なメインテナンスでインプラントを長く維持できるよう、私たちと頑張っていきましょう。

インプラントに関するQ&A
手術をする範囲によっては痛みや腫れの出方に違いがあります。
痛みや腫れを抑えた治療法もあるため、まずは担当医に相談してみましょう。
基本的に日帰りで済むケースがほとんどです。
約3ヶ月〜12ヶ月ほどかかります。
手術方法やインプラントを入れる本数によって治療期間は変わります。
天然歯と同じように違和感なく噛めるようになります。
重度の歯周病の方やヘビースモーカーの方はインプラントが適応ではないと判断されることが多いです。
HbA1cの数値が7.0未満で、血糖値をコントロールできる場合にはインプラントができる場合があります。
一般的にインプラントに年齢制限はありません。
顎の成長が完了している18歳以上の方はインプラントは可能と言われています。
但し個人差がありますので、ご相談ください。
インプラントは自費治療です。
歯科医院によって治療費が違いますが、インプラント1本の値段は40万円程度が相場です。
一生使えるかは、わかりませんが自宅でのケアや定期的な検診を行うことで長く使い続けることは可能です。
上あごの成功率が98%、下あごの成功率は99%以上です。
可能です。歯が1本もない場合には「オールオン4」「インプラントブリッジ」「インプラントデンチャー」といった治療法があります。
できます。
顎の骨が十分にある可能性が高く、インプラント治療をすることで天然歯に近い機能と見た目の回復が可能です。
インプラントは次のような人におすすめです。
- 他の歯を削りたくない人
- ブリッジや入れ歯に抵抗がある人
- 天然歯のような見た目にしたい人
- しっかりと噛めるようになりたい人
全身疾患がある人は、状況によってインプラントは可能です。他にもヘビースモーカーの人や口内を清潔に保てない人はインプラントができないと判断されることがあります。
インプラントのメリットは以下の通りです。
- しっかりと噛める
- 見た目が美しい
- 他の歯の負担を軽減でき、寿命が延びる
- 噛む力が脳に伝わり記憶力や集中力が増す
- 食事が楽しくなる
インプラントの欠点は以下の通りです。
- 外科手術が必要
- 自費治療のため費用が高額になりやすい
- 他の治療に比べて治療期間が長い
歯周病治療を済ませてからインプラント治療を行います。歯周病の状態でインプラントをすると、感染リスクが高くなるためです。
はい。歯科医師の資格があればインプラントは可能です。しかし、インプラントは高い専門性を必要とする治療のため、実績や技術の高い歯科医師の元で治療をするのがおすすめです。
インプラントが成功したかどうかは、術後3ヶ月〜4ヶ月で確認できます。
インプラントと顎の骨が結合しなかった場合には、インプラントの種類や大きさなどを変更し再手術を行います。
ご家族の方やご友人の方はインプラント事故を心配していると思います。しかし、安心してください。現在では、インプラントの品質の向上やCT機器などを使用することで、インプラントの失敗はほとんどありません。また、信頼できる歯科医師からご家族に説明してもらうことも考えておくといいかもしれません。
骨造成といって骨を増やす手術を行うことでインプラントは可能です。歯科医院によっては骨造成に対応していないこともあります。
インプラントの噛む力は天然歯に近いです。そのため、おせんべいや麺類など、固い食べ物や柔らかい食べ物まで、よく噛めます。
インプラントを埋める本数が1〜2本の場合には30〜50分ほどです。インプラントを埋める以外に骨を増やす処置をする場合は、約1時間〜1時間30分かかることもあります。
手術後は、安静にしているのが基本です。身体に負担がかかることはできるだけ避けましょう。
手術後は激しい運動は控えましょう。痛みや出血の原因になります。食事はインプラントをしていない反対側で噛むようにしてください。傷口に刺激を与えないようにしましょう。
お風呂は血流が良くなり、血が止まらない原因になることがあるため、手術後はシャワー程度でお願いします。
歯磨きはできますが、インプラントを入れた部分には歯ブラシを当てないようにしてください。傷口からの細菌感染を防ぐためです。
前歯の場合には、仮歯を装着します。奥歯の場合には仮歯を入れないことが多いです。インプラントを入れた部分に強い力がかかると、顎の骨と結合しない可能性もあります。とはいえ、歯がない見た目が気になる方は、担当医に相談しましょう。
注意事項は下記の通りです。
- 患部には1週間〜10日ほどの間、歯ブラシを当てないでください。それ以外の部位には普段通り歯磨きができます。
- 抗生物質は3〜5日くらいを目安に飲みましょう。
- 手術当日は、激しい運動やお風呂、飲酒は控えてください。
- 食事は手術をしていない反対側で噛むようにしましょう。
- 喫煙の方は、術後3日は控えてください。
特にありません。
インプラントはチタンという金属でできているものがほとんどです。チタンは金属の中でも身体に馴染みやすく、アレルギーが出にくいとされています。心配な方は事前にアレルギー検査を済ませておくと良いでしょう。
定期検診で費用をいただきます。詳しくはお尋ねください。
インプラントの周囲をキレイにしていきます。症状の進行度によっては抜去する可能性も否定できません。
悪くなった歯だけを治療します。インプラントは特に治療することはありません。
術後は腫れることがあります。腫れのピークは3日目までで、それ以降は少しずつ治っていきます。
天然歯と同様に歯磨きをしてください。歯磨きの仕方がわからない時には歯科医師や歯科衛生士に相談し教えてもらいましょう。